「NHKは教訓を生かしているのか」 13年に過労死した記者の遺族

NHKの40代男性管理職が2019年10月に死亡し、東京労働局渋谷労働基準監督署が今年8月に労災認定していたことを巡り、男性と同じ首都圏放送センター(現・首都圏局)所属の記者で13年に過労死した佐戸未和さん(当時31歳)の父、守さん(71)が2日、毎日新聞の取材に応じた。守さんは「過去の教訓を生かしているのかと問いたい」と沈痛な思いを打ち明けた。
佐戸さんは13年7月、うっ血性心不全により東京都内の自宅で亡くなった。同労基署は14年5月、労災を認定。佐戸さんの死を受け、NHKは17年12月、長時間労働に頼らない組織風土を目指すとした「働き方改革宣言」を公表。職員の労働環境改善を目指していた。
守さんは「未和と同じ職場から再び過労死が出たことに、がくぜんとしている。遺族は悔しい思いをされているのでは」と語った。さらに「なぜ未和のような悲惨な過労死が起こったか、きちんと検証がされていない。未和の事案についてもっと徹底した調査をすれば、職場のチームワークのあり方など、いろいろな課題が見つかったのではないか。『働き方改革』の言葉に魂が込められているのか」と語気を強めた。【屋代尚則】