厚生労働省が10月以後、希望者には新型コロナウイルスと季節性インフルエンザのワクチンを同時に接種することを容認し、同時流行への備えを進めていることが5日、分かった。科学的知見を根拠に安全性や有効性に問題はないと判断した。2種類の接種が1度で済むため、医療現場の負担軽減にもつながる。
従来、新型コロナワクチンを接種すると他の種類のワクチンを接種するまでに原則13日以上の間隔を置いてきたが、7月の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会で厚労省側がこれを見直すよう提案した。
米ファイザーや米モデルナなどの新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンを同時接種しても、単独で接種した場合と比べて「有効性も安全性も劣らず、問題はない」とする海外での研究結果を報告し、協議を経て見直し案は了承された。
13日以上の間隔の規定は廃止され、同時接種も可能となるようにワクチン接種の実施要領が改正され、厚労省から全国の自治体に伝えられた。5歳以上が対象となる。
同省予防接種室の担当者は「片方の腕にコロナワクチンを打てば、その場ですぐに、反対側の腕でインフルエンザワクチンも打てるようになる」と説明する。
同省によると、今年は日本とは季節が逆の南半球のオーストラリアでインフルエンザと新型コロナが同時流行した。日本でも冬場にインフルエンザの流行の規模が例年より大きくなる恐れがあり、同時流行も懸念されている。
インフルエンザワクチンの接種は10月1日から本格的に始まるが、日本ではインフルエンザが過去2シーズン続けて流行がみられなかったことから、免疫を十分に持っていない人が増えているとの見方もある。