静岡県牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」に通う河本千奈ちゃん(3)が送迎バスに取り残されて熱中症で死亡した事件で、静岡県と牧之原市は9日、認定こども園法などに基づいて園への特別監査を実施した。同園は7日の記者会見で降車人数や出欠の確認不足など管理運営の不備を認めている。県と市は、こうした不備が常態化していた可能性もあるとみて、運営実態を調べる。
同園によると、園の安全管理マニュアルでは、園児の降車確認は同乗する補助員の役割とされている。一方で、補助員と運転手が二重に点検する決まりを定めていなかった。事件があった5日、千奈ちゃんら園児6人が乗ったバスが園に着くと、補助員の70代女性は最年少の2歳児に付き添って下車。他の園児には自分で降りるよう呼び掛け、そのまま園内へ入った。補助員も、当日の運転を担当した増田立義園長(73)も、車内点検は相手の仕事と考え、実施しなかった。
同園の送迎バスは以前から、登園する園児を「欠席した」と誤認して乗車場所を通り過ぎたり、保護者が迎えに来る予定の園児まで乗車させたりしており、同園として乗降管理に問題があったことを認めている。
県と市は9日、園長や副園長らから事件当日の送迎を中心に安全管理体制について聞き取った。今後も他の関係者への聞き取りを進める方針で、1カ月をめどに処分を決める考えだ。【深野麟之介、皆川真仁、丘絢太】