新型コロナウイルス禍で経営が悪化した医療・福祉施設への公的融資制度を巡る詐欺事件で、福岡県警に逮捕された大阪府寝屋川市議の吉羽美華容疑者(42)=同市=が、格闘技団体の開催するイベントに約4億円を出資していたことが捜査関係者への取材で判明した。県警は、詐取した現金の一部が充てられたとみている模様だ。
一連の事件では7人が逮捕され、福岡地検は12日、吉羽容疑者ら3人を詐欺罪で起訴した。医療コンサルタント会社の代表の男性(60)=大阪市西区=ら4人については、同日までに処分保留で釈放。地検は起訴された3人の認否について明らかにしていない。
吉羽被告は、同罪で起訴された無職、渡部秀規被告(48)=同市中央区=らと共謀し、全国の医療・福祉施設に対し、独立行政法人「福祉医療機構(WAM)」(東京)の融資制度を「仲介」すると持ち掛け、融資の一部をだまし取ったとして逮捕された。県警は計十数件の融資に関与し、うち十数億円を詐取したとみて、使途についても捜査を進めてきた。
捜査関係者によると、吉羽被告が受け取っていたのは、少なくとも約6億円に上ると確認。うち約4億円が、格闘技団体のイベントに出資された可能性が高いことを突き止めたという。
グループ内では詐取金を巡って内紛が勃発。渡部被告が「吉羽被告に金を盗まれた」などと県警に被害を相談したことで、一連の事件が発覚した。県警は吉羽被告が自身の投資のために、詐取金を利用した可能性があるとみている。【土田暁彦、平塚雄太】