伊丹空港 手荷物検査で刃物見逃す、再検査で全日空10便欠航

26日午前7時過ぎ、大阪(伊丹)空港の全日空の保安検査場で、係員が乗客の手荷物の中にあった刃物を見逃して検査を通した。この乗客は見つかっておらず、機内に乗り込んだ可能性がある。全日空は既に検査を終えた他の乗客を再び検査するため、検査場まで戻した。検査は正午ごろ再開されたが、伊丹発の全日空便計10便が欠航し、3便に遅れが出ている。今後も影響は広がる見通し。
国土交通省大阪空港事務所などによると、検査場の金属探知機で折りたたみナイフのような刃物が見つかったが、係員が誤って乗客に返したという。その後、係員が上司に相談し、機内に持ち込めない物だったことが分かった。この乗客の行方を捜しているが、見つかっていない。検査を終えた他の乗客についても再検査する必要があり、全員を検査場前に戻した。
全日空便の乗客が利用する保安検査場がある南ターミナルでは、運航再開を待つ大勢の客でごった返した。検査場は2階にあるが、大勢の乗客が1階の全日空カウンターまであふれかえった。
一度乗り込んだ機内から戻された乗客もおり、疲れ切った表情でフロアに座り込むお年寄りの姿も。空港スタッフがハンドスピーカーで、検査場を閉鎖して安全確認を行っていることを説明したり、状況を知らせるアナウンスが流れたりしたが、その都度、乗客から「いいかげんにしてくれ」「早くして」と怒りの声が上がった。
26日朝に新幹線で大阪入りし、青森県に出張に向かう予定の広島市の男性会社員(57)は、「もう泣きそうです。早く再開してほしい」と落胆した表情。北海道函館市へ旅行に出発する予定の大阪府枚方市の会社員、上田原輝(もとき)さん(26)は「ゆっくり待つしかありません」と話した。
正午過ぎ、保安検査が再開されるというアナウンスが流れたが、出発便が約3時間遅れるとの情報もあり、「そんなに待っていられない」と再びいら立ちを見せ、スタッフに詰め寄る乗客もいた。【阿部周一、生野由佳】