米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対する現職の玉城(たまき)デニー氏(62)が再選を果たした知事選から一夜が明けた12日午前、移設工事現場にある辺野古の米軍キャンプ・シュワブでは工事車両が次々と入った。投票結果を無視するかのような政府の姿勢に、ゲート前で座り込んだ約10人の市民は「民意は基地反対だ」「工事をやめろ」などと怒りの声を上げた。
午前9時前、ゲート前には「辺野古新基地NO」「沖縄を再び戦場にさせない」と書かれたプラカードを持った市民が集まり、「知事選に勝利したぞ」「民意は示されたぞ」などとシュプレヒコールを上げた。名護市の高橋秀雄さん(69)が「知事選の争点は基地だった。岸田政権が(工事を)続けるかもしれないが、屈することなく頑張れば基地はできない」と声を張り上げると、拍手が湧いた。
しかし、約20分後、座り込んだ市民を県警機動隊員が排除。約40台のダンプ車がゲートの中に次々と入っていき、工事は続行した。
抗議に加わった名護市の大西章(あきら)さん(70)は「移設反対を掲げる知事が再選を果たしたのだから、その民意を尊重すべきだ。『沖縄のことだから』と本土の人の関心が低いから政府も強引に工事を進めるのだろう。沖縄の人たちをないがしろにしないでほしい」と訴えた。【城島勇人】