新型コロナの病床使用率が全国で改善 5割超は愛知、滋賀の2県のみ

新型コロナウイルスの確保病床使用率(13日時点)が全都道府県で前週を下回ったことが、厚生労働省が16日に公表したデータで分かった。病床逼迫(ひっぱく)の目安とされる50%を超えているのも、愛知(66・2%)と滋賀(50・7%)の2県のみとなり、前回9日の公表時(6日時点)の15府県から大幅に減少した。
直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数、療養者数(13日時点)も全国で減少。新規感染者の全国での減少は、3週連続となった。
療養者数を巡っては、感染者の全数把握の簡略化を始めている自治体のうち、宮城(39・4人)、茨城(29・8人)、三重(21・0人)、鳥取(35・6人)、佐賀(45・4人)、長崎(45・6人)の6県が他の自治体と比べ突出して低い数値となった。入院率もこの6県で数値は示されなかった。専門家からは、流行状況を判断する新たな指標の導入などを求める声が上がっている。
重症者向けの確保病床使用率では、50%超の自治体はなかったものの、青森、埼玉、千葉、高知など14県で前週から悪化した。前回の公表時は9府県で、改善傾向がみられていない。
■東京医科大・濱田篤郎特任教授の話
新規感染者数は全都道府県で減っており、全体として減少傾向は続いている。一方、1日当たり8万5千人程度はまだ高水準で、減少幅が落ち込んでいることも気がかりだ。
厚生労働省のデータでは、9月1日時点の直近1週間の新規感染者数(人口10万人当たり)は前週比マイナス361・4だったが、8日時点では同250・9、今回発表分の15日時点では144・0までペースが落ちる。高止まりの状態になっているとみられ、今後、冬にかけて想定される流行「第8波」に向けてはもう一段階、数を減らしたい。病床使用率の改善もあって医療機関はようやく一息をついている時期で、このタイミングでしっかりと態勢を整え直す必要があるからだ。
また、現状程度の新規感染者数では、第8波の到来時期が早まってしまう可能性もある。国民の皆さんには、基本的な感染対策の徹底を改めてお願いしたい。
水際対策の緩和で、政府は入国者数の上限を10月にも撤廃する方向で調整している。外国語対応など、インバウンド(訪日外国人客)向けのコロナ診療体制の整備も急務だろう。(談)