台風14号、各地に被害=東北沖で温帯低気圧に

大型の台風14号は20日午前9時、東北沖の太平洋上で温帯低気圧に変わった。九州から北海道にかけての広い範囲で大雨が降り、宮崎県で2人が死亡。各地で負傷者が出たほか、道路が寸断されるなど影響が広がった。
14号は18日夜に非常に強い勢力で鹿児島市付近に上陸し九州、中国地方を縦断。日本海に一時出たが、20日朝に新潟市付近に再上陸し、東北沖の太平洋に抜けた。
九州や四国、中国地方では記録的な雨量となった所が相次いだ。宮崎県美郷町では15日の降り始めからの総雨量が985.0ミリに達した。24時間雨量では熊本県湯前町で19日午前3時半までに490.0ミリ、広島県廿日市市で同日午後3時半までに369.0ミリとなり、それぞれの地点の観測史上最多を記録した。
総務省消防庁のまとめでは宮崎県で2人が死亡し、広島県で1人が行方不明に。関東から九州の21県で計134人が負傷した。警察庁によると、他に2人が亡くなり、2人が心肺停止との情報があるという。
国土交通省などによると、宮崎県諸塚村で道路が崩落するなど、九州や四国、中国地方の20の国道が通行止めとなった。九州電力管内では一時約35万戸で停電が発生し、復旧作業が続いた。
[時事通信社]