餌付けした野生ニホンザル約300匹がいる静岡県南伊豆町伊浜の観光施設「波勝崎(はがちざき)苑(えん)」が、入園者減による経営難のため、今月末で休園することになった。運営会社は周辺の農作物被害が起きないよう、休園後もサルに餌をやり続け、事業継承先を探すという。
同社ホームページなどによると、施設は1957年、地主の伊浜区と東海バスが、波勝崎にすみついているサルを生かした観光開発のため開園。同区営を経て現在は、区民らが出資した株式会社「波勝崎苑」が運営している。年間入園者はピークの73年に46万人を超えたが、バブル経済が崩壊した90年代から減少し、昨年は2万人を割り込んだ。
斎藤要社長(74)は「休園は残念だが(継承の)話はいくつか出ている。クラウドファンディングで施設を再生する提案もあり、いい話があれば預けたい」と話した。
休園を知って25日に来園した沼津市大岡、会社員、山本雅之さん(37)は、連れてきた長男樹(いつき)ちゃん(2)がサルを怖がらずに何度も餌のサツマイモをやるのを見て「来てよかった」とほほ笑んでいた。【梁川淑広】