台風15号の東海3県への影響について、河川の増水・今後の雨雲の動き・警戒が必要な時間はいつまでなのか、冨永幸気象予報士の解説です(23日午後7時30分現在)
気象庁の危険度分布図「キキクル」で、洪水の危険度分布を見てみます。 愛知県で線状降水帯が発生した23日午後6時ごろには渥美半島の辺りで紫色の表示になっている河川がありましたが、午後7時半現在では小さな河川では水量は落ち着いた状況になってきています。 ただ一方で庄内川や逢妻川など大きな河川は、午後7時半になって黄色い表示になって少し増水してきているような状況になってきています。これは山の方で降った雨が時間差で大きな河川に集まってきて増水していると考えられます。 いったん雨が止んだとしても注意・警戒が続くような状態です。暗い時間になっていますので決して川には近づかないようにして下さい。
今後の雨雲の予想は?
この後の雨の予想を見ていきます。 雨雲の予想を23日午後8時から動かしてみますと、まだ台風中心の暖かく湿った空気が流れ込みますので活発な雨雲が沿岸部を中心にかかりそうです。既に大雨になった地域に、また非常に激しく降るという事もありそうですから、これまでより大雨災害の危険度が高まりやすい状況になっていますので、十分に警戒をしてください。 24日午前8時になりますと、いったん雨雲は抜けて天気は回復傾向です。ただ日が差してくると今度は北寄りの吹き返しの風が強まってきそうです。 予想される雨量は、24日午後6時までの24時間で、多い所で愛知県は150ミリ、岐阜県は120ミリ、三重県は150ミリ。1時間当たりでは愛知県で50~60ミリ、岐阜県では30~40ミリ、三重県では60ミリとなっています。 1時間に50ミリ以上は、視界が悪くなるような非常に激しい雨です。車の運転も危険になりますので、十分に気を付けるようにして下さい。
雨に警戒が必要な時間はいつまで?
いつまで警戒が必要なのか時間別に見ていきます。 大雨について愛知県と三重県では24日明け方にかけて警戒してください。岐阜県は雨雲が抜けるのに少し時間がかかりますので24日朝にかけて警戒をしてください。ただ雨のピークを過ぎても、しばらく土の中の水分が抜けるのに時間がかかるため土砂災害には注意が必要です。また川の水が引くのにも時間がかかりますので河川の増水にも注意が必要です。 そして24日の日中は吹き返しの北寄りや西寄りの風がやや強まります。その風は日中さわやかに感じるかもしれませんが、夜は少しひんやりと感じられそうですので体調管理にもご注意ください。