茨城県西地域でニセ電話詐欺被害が相次いでいるとして県警は、古河など7警察署管内で「ニセ電話詐欺多発警報」を発令した。26日まで防災行政無線などによる注意喚起を強化する。
県警ニセ電話詐欺対策室によると8月17日~9月15日、カードをすり替えて盗むキャッシュカード詐欺盗やオレオレ詐欺など、未遂を含め8件発生。被害総額は計約1500万円に上った。
5日には古河市内で高齢女性2人がキャッシュカードを盗まれる被害が相次いで発生、計170万円を引き出された。ともに、市役所や金融機関の職員を名乗る男から「カードが古いので交換する必要がある」といった電話がかかってきた後、自宅を訪れた男が既存のカードを封印するふりをしてすり替えて盗む手口だった。
同対策室によると、県内で起きたニセ電話詐欺の8月末現在の認知件数は計152件(前年同期比25件減)、被害総額は計約2億8700万円(同約3100万円減)で高止まりが続いている。声かけの阻止ができないタンス預金の被害もあり、県警は金融機関への預金を推奨するほか、「犯人と話さないことが有効」として留守番電話設定を呼びかけている。【長屋美乃里】