千葉県松戸市の小学1年生、南朝芽(さや)さん(7)が自宅を出たまま行方が分からなくなってから30日で1週間がたった。同市と流山市の境界付近の江戸川沿いで朝芽さんの所持品が次々と見つかり、県警は事件と事故の両方の可能性を視野に、下流域まで捜索エリアを拡大。多くのボランティアも連日、朝芽さんの無事を祈りながら手がかりを探している。【長沼辰哉、近森歌音、柴田智弘】
キックスケーターなど所持品次々発見
朝芽さんは23日午前11時半ごろ、自宅近くの公園に遊びに行くと言って家を出た。母親が約5分後に追いかけたが公園には姿がなく、午後3時ごろに110番通報。警察による捜索が始まり、同日夕に自宅から約1キロ離れた流山市内の公園で、朝芽さんのキックスケーターが見つかった。
24日には、そこから約300メートル離れた江戸川河川敷で靴と靴下を発見。28日にはこの河川敷から約1キロ下流の江戸川の取水口で、家を出る時にかぶっていた帽子が見つかった。
乏しい目撃情報、足取りつかめず
一方、朝芽さん本人の目撃情報などは乏しいのが現状だ。捜査関係者によると、防犯カメラの映像などから、朝芽さんは外出後、いくつかの商業施設に立ち寄った後、キックスケーターがあった公園を訪れた可能性が高いとみられている。だが、その後の足取りをたどる作業は難航している。周辺は住宅街で普段の人通りは少なくないが、捜査関係者は「現状では本人につながる有力な手がかりは少ない」と漏らす。
このため、県警は事件と事故の両面から捜査を続けている。当初は靴が残されていた河川敷と自宅の間を重点的に探していたが、28日に江戸川の取水口から帽子が見つかったことを受け、下流域にも捜索を拡大。29日からはヘリコプターなどを使って東京湾岸の河口付近を確認している。
朝芽さんが行方不明になった23日は、台風15号が関東地方に接近していた。国土交通省江戸川河川事務所などによると、現場周辺では23日夜から雨が降り始め、24日未明には1時間に37ミリの激しい雨を記録。普段の江戸川の水位は1~1・5メートルだが、25日には3メートル超まで増水し、河川敷でも、大人の足首からひざ下までがつかる水準だったとみられる。
市やボランティアも情報提供呼び掛け
捜索には松戸市や住民ボランティアも協力している。市は24日から、家族の意向を受けて、ホームページや防災無線、SNS(ネット交流サービス)などを使って情報提供を呼び掛けている。27~29日には家族が作成したチラシを市内や流山市、埼玉県三郷市の駅前で計約1万3000枚配った。
SNSなどを見て、情報提供の呼び掛けにボランティアで加わる住民も。29日のチラシ配りに参加した松戸市の40代の女性は、「朝芽さんの家族と面識はなかったが、心配で家にいられなかった。少しでも手伝ってあげたい」と話した。
朝芽さんは身長約115センチのやせ形で、黒色のショートカット、薄ピンク色の半袖Tシャツに青色半ズボン姿だった。情報提供は松戸署(047・369・0110)へ。