旧江戸川の遺体は行方不明女児 身元判明でも残された多くの謎

千葉県市川市の旧江戸川で4日に見つかった女の子の遺体の身元について、警察がDNA鑑定をした結果、先月23日から松戸市で行方不明となっていた南朝芽さん(7)だったことが6日に確認された。これで捜査も終了かと思われたが、警察は捜査を継続する方針。遺体の身元が判明してもなお、多くの謎が残されているのだ。
朝芽さんは先月23日午前11時半ごろ、母親と近所の公園に行こうとしてキックボードで先に外出して行方不明になり、同日午後3時ごろに母親が110番通報。その1時間半後に自宅から距離がある流山市にある別の公園でキックボードが発見された。翌24日午前10時過ぎ、キックボードがあった公園から約300メートル離れた江戸川河川敷で脱ぎ捨てられた靴と靴下が見つかった。28日には、河川敷から約1キロ下流の取水口で帽子も発見されていた。
そして今月4日になって、河川敷から14キロ離れた下流の旧江戸川で子供とみられる遺体が見つかる。DNA鑑定で朝芽さんと特定された。司法解剖によって、死後1~2週間、死因は溺死の可能性が高く、事件性をうかがわせるような外傷などもないことが明らかになっていた。
今回の件について、元刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は「警察の発表だけからいくと、目撃者がいない、有力な情報がない、さらに司法解剖の結果、外傷がないということで事故の可能性を否定できない」としつつも、複数の疑問点を指摘した。まずはキックボードが発見された場所についてだ。「防犯カメラの映像などから、朝芽さんは公園の南側の入り口から中に入ったとみられるが、キックボードが見つかったのは公園北側の入り口付近。南側入り口からそこへ行くには雑草地帯を越えないといけない。キックボードを持って移動しなければならず、遊具があるなどキックボードに適しているのは公園西側なので違和感を覚える」(小川氏)
朝芽さんはこの後、キックボードを放置して公園西側にある道路を挟んだ土手を越え、河川敷に移動したとみられる。朝芽さんの脱ぎ捨てられた靴と靴下は江戸川まで30メートルの地点で発見されたが、ここにも疑問が残る。
前述のように24日午前10時過ぎに靴と靴下が発見されているが、実は23日深夜と24日朝に両親が付近を捜索。その際には靴も靴下もなかったと証言しているのだ。これに小川氏は「両親の証言をもとにすれば、24日朝の捜索から同日午前10時過ぎに発見されるまでの間に、誰かが靴と靴下を置いたとしか考えられないことになる」と首をかしげた。
謎はこれだけではない。朝芽さんはなぜ、川岸から30メートルも離れた場所で靴と靴下を脱ぎ捨てて川に近づいたのかという疑問も残る。靴と靴下があった場所から川までは雑草が生い茂り、ツタが伸び、折れた枝が散乱するなど、大人でもはだしで歩くのにちゅうちょする場所だ。
警察は今後も聞き込みや遺留品の捜査を継続する方針で、今後の行方が注目される。