東国原氏には脅威となるのか――。女子プロゴルファー横峯さくら(36)の父で、元参院議員の横峯良郎氏(62)が13日、宮崎県知事選(12月8日告示、25日投開票)への立候補を表明した。国会議員時代にお騒がせを連発した横峯氏だが、本紙直撃に立候補表明している現職の河野俊嗣氏(58)や交友がある東国原英夫氏(65)をダメ出し。「最後のご奉公」と、県知事選への覚悟のほどを明かした。
――なぜ出馬
横峯氏 宮崎に20年住んで、事業も会社も経営しているから現状を知っているが、今は異常事態。景気・経済は横ばいどころか、下がって疲弊している。先月まで時給(最低賃金)は820円で、今月になって853円に引き上げられたが、(全国最低レベルで)あからさま。
――現職の河野氏は4期目を狙う
横峯氏 河野さんは広島の人で官僚上がり(総務省出身)。これだけ宮崎が悪くなっているが、前回の知事選の投票率は33%しかなく、県民もどうにもならんという結果。東さん(東国原氏)が返り咲いて、官僚県政、官僚政治を改善してくれると思って8月の会見を見たら、きれいごとばかりを並べて、ひどすぎた。平和ボケしていて、全然現実を分かっていない。何も変わらないから、それで出ると決めた。
――議員時代に東国原氏とは口蹄疫問題などで協力した
横峯氏 東さんが2009年に自民党に行って、「総裁候補にしてくれたら」って言ったことがあったでしょ。あれからおかしくなった。テレビに出て、宮崎をどうのこうのと言いながら昨年は福岡県知事選にも出ようとした。今回も出馬表明後に自民党に推薦をもらいに行って、断られたでしょ。東さんと交流は深いし、メールでも話していたが、もう断ち切ったよ。出馬することも言っていない。
――議員時代に公私を掘り起こされ、政治家はもうこりごりでは
横峯氏 あら探しされても、オレなんか全部出ているから(笑い)。もう62歳になって、会社も引退しようかと思っている。地方自治で、宮崎県知事選といっても村長選挙と一緒。宮崎は田舎で、テレビ局も2つしかない。そうそう今は年金ももらっている。3万5000円で、公務員は20万円で4倍も違う。そういうことを県民の皆さまに知ってほしい。
――県政への怒りがすさまじい
横峯氏 宮崎空港の前でゴルフ練習場を経営しているが、客単価が750円。全国平均2000円で3倍違う。だから正社員なんて雇えない。年金をもらっている人たちにアルバイトしてもらっている。75歳でも年金が少ないからみんな働かないといけない。そういうのを目の当たりにしてきたからね。
――「東国原つぶし」との声もある
横峯氏 そういうのじゃない。東さんと河野さんのどっちでもない人に支持してもらいたい。そういう人が何人いるか。河野さんがガチガチの公務員票で、東さんの票が割れるかも。東さんがオレに賛同していたら、降りるかもしれない。とにかく官僚政治が嫌だからどうにかしないと。
――11歳の天才ジュニアゴルファー・須藤弥勒(みろく)のコーチングでも注目されている
横峯氏 何人か教えているプロがいて、そのうちの一人。今はリモートでできるから、出馬するからといって何も変わらない。自分一人だけの仕事だから家族にも何も言っていない。俺ぐらいになると何も怖いものはない。やり尽くしたし、最後のご奉公だよ。