かすれ声で「喉の手術した」と電話 長男などを装う詐欺、3人が被害

茨城県警は24日、水戸市などで今月21日、特殊詐欺の被害が3件相次ぎ、高齢女性3人が計932万円をだまし取られたと発表した。いずれも電話で長男らを装い、「喉の手術をした」などと語る手口が共通しており、県警は同一グループによる事件の可能性も視野に捜査している。
県警組織犯罪対策課によると、水戸市では21日午後、無職女性(78)の自宅に、長男を名乗る男から「喉の調子が悪く、病院で膿(うみ)を摘出した」と、かすれた声で電話があった。男は「会社の決済が迫っている」と現金を要求。その後、長男の上司を装った電話もあり、女性は同日夕、自宅を訪れた男に現金600万円を手渡した。
守谷とかすみがうらの両市でも同日午後、高齢女性2人がそれぞれ現金で132万円と200万円を詐取される被害が発生。2件とも長男を装い喉の不調を訴え、さらに医師や会社の上司を名乗る男らが電話をかける手口だったという。同課は「詐欺グループは実在の病院名などを悪用し、役割分担して真実味のある話をする」と注意を呼びかけている。【宮崎隆】