警視庁は26日、高尾署が神奈川県内の30代男性を暴力行為等処罰法違反容疑で同日に誤認逮捕したと発表した。約2時間40分後に釈放し、謝罪した。
警視庁によると、4月22日午前11時ごろ、八王子市の路上でトラック同士が交通トラブルになり、50代の会社員男性が、別のトラックを運転していた男性から日本刀のような物を示され「暴力団なめんな。殺してやる」と脅されたとして110番した。
同署刑事組織犯罪対策課が、ドライブレコーダーの映像に映っていたナンバーからトラックの所有者を特定。10月26日午前8時20分ごろ、所有者の30代男性を逮捕した。
男性は「全く分からない」と一貫して否認。周辺の防犯カメラの映像を再確認したところ、映像に映った人物と体格が異なることが判明し、釈放した。
同庁刑事総務課は「裏付け捜査や犯人性の特定が不十分で捜査員の思い込みもあった。このような事案を発生させないよう指導を徹底する」とコメントした。【林田奈々】