SNSで「個人間融資」 超高金利受領容疑4人逮捕 被害10億円か

ツイッターなどSNS(ネット交流サービス)を使って「個人間融資」を求める人を探し、高額な利息を取って現金を貸し付けたとして、福岡県警は27日、福岡市東区、派遣社員、石橋聖二容疑者(58)ら4人を出資法違反(超高金利の受領)容疑で逮捕したと発表した。県警によると、2012~21年に全国で約4000人に貸し付け、約10億円の利益を不正に得た疑いがあるという。
他に逮捕されたのは同市南区、会社員、広沢国高(40)、同市中央区、同、兼高優介(40)ら3容疑者。
逮捕容疑は、氏名不詳者らと共謀し21年7~11月ごろ、同県大野城市などに住む男性3人に計69万4000円を貸し付け、法定利率の約40~138倍に当たる利息計34万4000円を受け取ったとしている。福岡県警は4人の認否を明らかにしていない。
県警によると、広沢、兼高両容疑者がツイッターの検索機能を用い「個人間融資」「個人融資」などと書き込んでいるユーザーを検索。個別にメッセージを送って融資額や利息を決め、利息分を天引きして貸し付けており、返済は指定した口座に振り込ませていたという。借受人からは身分証明書や顔写真の画像を送らせ、管理していた。
県警は4容疑者の関係先を捜索し、他人名義の通帳約900人分を押収。顧客ごとに複数の口座を使い分け、インターネットバンキングで融資や返済のやり取りを繰り返していたとみられる。利息で得た利益は最終的に石橋容疑者が管理する口座に集められていたといい、県警は暴力団が関与した可能性もあるとみて全容解明を進める。