東京都は27日、新型コロナウイルスの感染状況を分析するモニタリング会議を都庁で開いた。前週と比べ、新規感染者数の7日間平均は横ばい、入院患者数と重症者数は増加した。小池百合子知事は第7波までの流行を引き合いに「次の波にはもう乗らないという心構えでしっかりと対策をしてほしい」と呼び掛けた。
直近7日間を平均した1日当たりの新規感染者数は26日時点で3305人となり、約3397人だった19日と同水準。8月上旬から10月上旬にかけて減少が続いていたが、下げ止まりつつある。
19日に1100人だった入院患者数は26日時点で1310人に増加。重症者数も26日に17人となり、この1週間で6人増えた。
入院患者は80代が最も多く、全体の約31%を占めている。重症化リスクが高いとされる60代以上の割合は約76%と高水準のまま推移しており、専門家は「今後の動向を注視する必要がある」と指摘した。
この冬は季節性インフルエンザとの同時流行が懸念され、小池氏は「自身を守るための最大の備えは、新型コロナとインフルエンザの両方のワクチン接種だ」と述べ、都民に早期の接種を求めた。