島根県浜田市内の高齢女性が特殊詐欺グループにだまされ、現金を送ろうとしたところ、異変に気づいた運送会社「ヤマト運輸」が島根県警に通報し、被害を一部食い止めた事案があったと、浜田署が発表した。
発表によると、女性は、不動産会社員や弁護士を名乗る複数の人物から電話を受け、ヤマト運輸を通じて11日に450万円、13日に520万円をそれぞれ指示された関東の住所地に送った。13日はさらに指定された口座に10万円を振り込んだ。
ところが送付後に手持ちの金がなくなることや、弁護士を名乗る男と連絡がとれないことから不安を感じ、13日に同社に送付を中止するよう要望。その後に弁護士を名乗る男と連絡がつき、再び配達を依頼したことで同社が異変に気づき、「特殊詐欺の可能性のある配達の依頼を受けている」と通報して発覚したという。
配達を依頼した計970万円は無事に女性の元に返ってきたが、口座に振り込んだ10万円は被害に遭ったという。同署幹部は「意識を持って対応していただき、多くの金額が被害者の元に戻り、非常に感謝している」と話している。