「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東隆行さん=当時(72)=が2013年、京都市山科区の本社前で射殺された事件で、京都府警が殺人容疑で、特定危険指定暴力団工藤会系組幹部の50代の男を本格捜査する方針を固めたことが、28日までに捜査関係者への取材で分かった。発生から間もなく9年。事件は重大局面を迎える。
事件は13年12月19日午前5時45分ごろ発生。出勤してきた大東さんは車を降りた直後、拳銃で腹部を3発、胸を1発撃たれ失血死した。
捜査関係者によると、事件後に現場から押収されたたばこの吸い殻に付着していたDNA型などから、男が浮上したという。
大東さんが財布などに現金数十万円を所持したままだったことや、車内には百数十万円の現金が残されていたことなどから、府警山科署捜査本部は金銭目的ではなく何らかのトラブルが原因で、組織的、計画的な犯行とみて捜査。事件発生日には毎年、JR山科駅周辺で情報提供を呼び掛けてきた。
[時事通信社]