車施錠しても盗難被害に タイヤロックや駐車場所に工夫を 千葉県警

車泥棒にご用心――。千葉県警によると、今年1~9月の自動車盗の認知件数は491件だった。前年同期と比べて99件減ったものの、都道府県別で見ると、全国ワースト3位の高水準だ。実はこの現象、今年に限ったものではない。自動車盗の認知件数で千葉は2017年以降、ワースト3位以内が定位置となっており、21年はワースト1位に転落した。何とか不名誉な記録に終止符を打つべく、県警は盗難防止装置を活用したり、駐車する場所に気を遣ったりするよう呼び掛けている。【長沼辰哉】
県警は、県内で自動車盗が多発する理由について、高速道路網が発達するなど交通の便が良い▽車を保管・解体するヤードが数多く存在する▽車の部品を輸出するための港がある――などと分析している。盗品を処分しやすい環境がそろっているというわけだ。
2021~22年は千葉、柏、野田市などで被害が多発している。車種別では、中古市場でも高値で取引される高級車やトラックの他、部品が高額で売れるハイブリッド車が被害に遭いやすいという。
県警が被害の防止を呼び掛ける上で強調するのが、単なる施錠だけでは不十分だということだ。鍵を掛けていても、特殊な機械でコントロールシステムに侵入してエンジンを起動する「CANインベーダー」や、スマートキーの微弱な電波を受信して解錠する「リレーアタック」などの手口にかかると、5~15分で盗まれてしまう。実際、今年に入ってからの被害の約8割は、被害者が施錠していたケースだった。
こうした被害を防ぐには、施錠に加えて、複数の対策を組み合わせることが有効だ。物理的な対策としては、ハンドルが回らないようにする「ハンドルロック」やタイヤを動かなくする「タイヤロック」がある。また、照明が点灯する場所や、防犯カメラが設置されている場所を駐車場所に選べば、被害に遭いにくくなる。
県警の田中俊恵本部長は「広域にわたる自動車盗グループに対しては他県警と合同捜査するなど摘発を強化し、防犯意識を高めるために広報活動にも力を入れていきたい」としている。