150人以上が死亡した韓国・ソウルの梨泰院(イテウォン)の雑踏事故で、亡くなったとみられる冨川芽生(めい)さん(26)は、複数の友人と約束を交わしていた。「帰国したらご飯行こうね」。その約束がかなうことは、もうない。
東京都に住む会社員の女性(28)は1年ほど前、韓国好きという共通の趣味で冨川さんと親しくなった。「韓国語をもっと勉強したい」と話していた冨川さんは今年6月、韓国に留学。女性は「芽生ちゃんは、やると決めたらすぐ行動に移す子だった」と評する。
冨川さんの紹介で仲良くなった友人と3人で「芽生ちゃんが韓国から帰ってきたら、ご飯を食べに行こうね」と約束したが、再び3人がそろう日は来ない。女性は「まだ受け入れられない。であってほしい」と語った。
冨川さんとかなわぬ約束を抱えるのは一人ではない。
福岡県筑紫野市のモデルの女性(27)は1年ほど前、都内で開かれたファッションイベントで冨川さんと知り合った。
アクセサリーを手作りするのが趣味で、販売もしていた冨川さん。女性は「今度、アクセサリーをプレゼントしてくれる約束だったのに」と悲しんだ。
初対面から仲良く話しかけてくれた冨川さんの笑顔が忘れられない。「ニュースで知って、まさかと思った。まだまだやりたいことがたくさんあったと思う」と悼んだ。