厚生労働省は、65歳以上の高齢者が支払う介護保険料について、高所得者層で引き上げる一方、低所得層は減額する方向で検討に入った。平均保険料は制度発足時の2000年度と比べると2倍超の月6014円になっている。支払い能力に応じた負担で、制度の持続性を高める狙いがある。
65歳以上の保険料は各自治体が決め、所得に応じて9段階の区分で徴収する。現行では、最も所得が高い層は「年320万円以上」に設定されている。65歳以上の7%に当たる約250万人が対象となり、保険料額は全国平均で年約12万円になる。厚労省はこの9段階の区分を見直し、高所得者の負担を増やす一方、低所得者は軽減する考えだ。
介護保険制度は、原則3年に1度見直される。31日には厚労省の社会保障審議会介護保険部会が開かれ、保険料を含めた本格的な議論が始まった。21年度の介護費用は過去最高の11兆291億円に上り、給付と負担のバランスの確保が焦点となっている。
一定以上の所得があって自己負担が2~3割となる対象者の拡大や、ケアプラン作成費用の利用者負担導入なども議論され、年内に見直し案をまとめる。【小鍜冶孝志】