大阪府の職員OBが「特例」の手続きで外郭団体の府指定出資法人に天下っていた問題で、特例がガイドラインに位置付けられた2014年2月以降、この特例で同様に天下りした人数が32人に上ることが府への取材で判明した。
特例の適用人数について、府はこれまで過去5年間で22人としか明らかにしていなかった。今回、現行制度になって以降の過去8年間にさかのぼって調べたところ、さらに10人増えたとしている。
府指定出資法人の採用ガイドラインでは、府に20年以上勤め続けた退職予定者やOBらを採用する時には、民間人も参入できる公募の実施を原則としている。しかし、第三者機関の審議を経て府が決定した特定の役員ポストに限っては、特例として公募を省略してOBらだけを採用できる仕組みになっている。このガイドラインは府が作成し、14年2月に運用が始まった。
これまでに特例適用が判明していた22人は17年7月~22年6月、「大阪モノレール社長」「大阪府住宅供給公社理事長」などに就任していた。新たに分かった10人は退職時の肩書が商工労働部長や政策企画部特区推進監などで、14年7月~17年6月に「大阪産業振興機構(現大阪産業局)理事長」「千里ライフサイエンス振興財団専務理事」といった府指定出資法人の役員に就いていた。
また、OBらが府指定出資法人などの外郭団体に再就職する際に利用が義務づけられている「人材バンク」への登録状況の詳細も判明した。人材バンクは、人材を望む企業や外郭団体と、再就職希望者をマッチングさせる制度。OBらは氏名や職歴などの個人情報を登録するが、府によると、過去5年間で22人のうち6割超の14人は府側が本人に代わって代行登録していた。残る8人のうち5人は本人が登録し、3人は登録方法が「不明」としている。
府職員基本条例では現役職員によるOBらの再就職あっせんを禁じているが、府はこうした代行登録による再就職支援もあっせんではないとの見解を示している。【石川将来】