住民基本台帳ネットワークシステムで取得した個人情報を漏えいしたとして、警視庁は5日、東京都杉並区職員の男(32)(杉並区)と、知人で職業不詳の男(34)(住所不定)を住民基本台帳法違反(秘密保持義務)容疑で逮捕した。昨年以降、暴力団関係者による「人探し」のために、約20人の個人情報が流出した可能性があるとみている。
発表によると、職員の男は昨年4月と今年2月頃、知人の男からの依頼で職場の住基ネット専用端末を操作し、都外に住む男女2人の住所などの個人情報を取得して漏らした疑い。
職員の男は当時、区民課に勤務し、住基ネット端末の操作権限を与えられていた。警視庁は、職員と知人の男が知人の暴力団関係者から「人探し」を頼まれ、昨年以降、職員の男から情報を得ていたとみている。2人は10年来の友人だったという。
端末には、職員の男が区外の住民の情報を閲覧した記録が2018年から残されており、警視庁が閲覧目的を確認する。
杉並区によると、今年2月、「職員が住基ネットを使って個人情報を漏えいしている」との投書が区に寄せられ、3月に警視庁に相談していた。区の内部調査に職員の男は漏えいを否定したという。
住基ネットは、住所や氏名、生年月日などを記載した市区町村の住民基本台帳をネットワーク化し、全国の行政機関が利用できる仕組みで、02年8月に稼働した。岸本聡子区長は5日、「大変重く受け止めている」とのコメントを出した。