生活保護詐取容疑の反ワクチン団体代表 口座に寄付金7200万円

新型コロナウイルスの反ワクチン団体「一般社団法人神真都(やまと)Q会」への寄付金の一部で収入を得ていたのに、生活保護を不正に受給していたとして、大阪府警警備部は8日、同会代表理事の村井大介容疑者(53)=静岡県掛川市=を詐欺の疑いで逮捕した。「言い分は事実関係の確認が取れ次第、弁護士と相談してお伝えしたい」と供述しているという。
逮捕容疑は2022年4~7月、かつて住んでいた大阪市此花区に収入がないと偽り、4カ月分の生活保護費計約50万円を詐取したとされる。府警は同日、村井容疑者の自宅や静岡県袋井市にある団体事務所など計6カ所を家宅捜索した。
府警によると、団体はホームページで寄付を募っており、22年2月からの約5カ月間で約7200万円が村井容疑者名義の銀行口座に入金されていた。村井容疑者は口座の約620万円を使い、自宅の電気製品などを購入。この頃、村井容疑者は此花区から生活保護を受けており、府警は収入がありながら不正に受給を続けたと判断した。
この団体は反ワクチンの街頭デモを各地で繰り返しており、別のメンバーらが東京都内の接種会場に無断で侵入したなどとして逮捕されている。【三上健太郎】