「お前らはクズだ」など暴言 群馬・富岡甘楽消防、14人を処分

群馬県の富岡甘楽広域消防本部は16日、ハラスメントや信用失墜につながる不適切行為があったとして、課長級など職員12人を訓告や厳重注意とし、管理監督責任があるとして永井一禎消防長ら2人を訓告としたと発表した。昨年までに不祥事が相次ぎ、全職員(134人)にアンケートをしたところ、「お前らはクズだ」「(特定高校の)出身者は皆使えない」との暴言を受けたなどの報告があり、調査していた。
同本部によると、病気休暇を取った部下への配慮を欠いた発言や威圧的な発言など組織内でのハラスメント行為のほか、消防活動中に外部の人間にトラブルを招きかねない失礼な発言をするなど信用失墜につながる行為もあった。
同本部では2012年度以降に職員がひき逃げや建造物侵入などの事件を相次いで起こし、特に21年度は脅迫容疑での逮捕、副業の判明、パワーハラスメントで3件の処分が続いた。21年11月に検証委員会を設置し、「失った地域住民からの信頼回復を目指す」として、職員や監督者への研修やハラスメント対応のマニュアル作成、長期休職者の復帰支援などを盛り込んだ再発防止構想をまとめ、処分と合わせて16日に発表した。【田所柳子】