[東京 17日 ロイター] – 松野博一官房長官は17日午後の会見で、ミャンマー当局に拘束され、扇動罪などで禁固刑を言い渡された日本人ジャーナリストの久保田徹氏が17日に解放され、同日夕の便でミャンマーを出国して18日にも日本に帰国することを明らかにした。
松野官房長官によると、日本の丸山市郎駐ミャンマー大使が16日に電話で久保田氏と連絡を取り、健康状態に特段の問題がないことを確認したという。
今回の解放は、ミャンマー政府が5774人の服役者とともに久保田氏を含む4人の外国人に対して恩赦を発令して実現し、外国人4人は国外退去処分となった。
松野官房長官は「昨年のクーデター以降、日本政府は外国人を含む被拘束者の解放を求めてきた」とし、久保田氏についても丸山大使から早期解放を強く求めていたと指摘。ミャンマー政府からは、今回の解放は「日本政府の強い要請を踏まえたもの」という回答があったと述べた。
また、ミャンマー政府に対して暴力行為の即時停止や拘束されている民主主義指導者、アウンサンスーチー氏などの解放、民主的政体の早期回復などを求めていく方針であると述べた。
久保田氏は、今年7月30日にミャンマーの最大都市・ヤンゴンで抗議デモを撮影中に拘束され、扇動罪などで禁錮刑を言い渡されていた。