“岸田ジャパン”に局面打開のゲームチェンジャーは現れるのか? 自民党と公明党の連立政権に玉木雄一郎代表(53)率いる国民民主党も加えるプランが浮上し、永田町は騒然としている。閣僚の辞任ドミノ、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係など問題山積の岸田文雄首相(65)にとっては劣勢状況を挽回するまたとないチャンスとなるが――
自公連立政権に国民合流の動きは先週、時事通信が報じた。年明けの通常国会を前に連立政権を組んで、内閣改造で玉木氏を入閣させるというもの。岸田氏、玉木氏ともに2日にこの報道を否定し、公明党も「寝耳に水」である上に、国民の連立政権入りに難色を示しているというが、自民党内では「麻生太郎副総裁や茂木敏充幹事長が水面下で動いている。維新よりも国民の方が組みやすく、この手しかないのでは」と決して観測気球ではないとの見方が大勢だ。
岸田氏は財務省(旧大蔵省)と関係が深い宏池会の会長で、ブレーンの木原誠二官房副長官(52)や村井英樹首相補佐官(42)ら側近は財務省出身。国民の玉木氏や古川元久国対委員長(56)らも財務省出身で、連立の窓口になっている麻生氏も長く財務相を務めた。
「木原氏と玉木氏は入省同期で、岸田氏と玉木氏もまめに連絡を取り合う仲でもあるし、財務省ネットワークでまとまりはいい」(党関係者)
国民が政権与党入りすれば、窮地に追い込まれている岸田政権も息を吹き返すチャンスが出てくる。8月の内閣改造後、既に3人の大臣が辞任。会期末が近づく今国会で野党からは、秋葉賢也復興相の政治とカネの問題、杉田水脈総務政務官の過去の差別発言が徹底追及されており、年明けの内閣改造で人心一新を図りたいところ。政務三役の人材が不足に陥っている中、玉木氏ら国民のフレッシュな顔が加われば、政権基盤の安定、支持率回復につながるというわけだ。
岸田氏があやかりたいのは、サッカーW杯で“ドーハの奇跡”を演出した森保一監督(54)だろう。優勝候補のドイツ、スペイン相手に前半はリードを許す劣勢ながらも後半から流れをガラリと変える戦術で堂安律、三笘薫ら交代カードを切って大金星を挙げた。
くしくも岸田氏と森保監督は“広島つながり”で親交があり、スペイン戦後はツイッターにすぐさま「ここ一番の大勝負で素晴らしい結果を残されました」と投稿。さらに“キッシー・フォン”の生電話で、森保監督を祝福した。
4日に「日曜報道 THE PRIME」(フジテレビ系)に出演した木原氏は岸田氏がほぼ徹夜の状態でテレビ観戦していたと明かし、「ものすごく喜んでいた。力をもらったんじゃないですか」と振り返った。さらに、W杯では初となるベスト8以上に進出した先には国民栄誉賞の授与も「検討」と前のめり。森保ジャパンの快進撃に少しでもあやかりたい思いを隠せなかった。
果たして、岸田氏は局面を転換させる新連立構想、そしてゲームチェンジャーとなる“堂安・三笘級”の新閣僚起用のタクトを振って、森保ジャパンのように“手のひら返し”の評価を受けられるか――。有効なカードを切れなければ、座して死を待つのみとなりそうだが…。