娘夫婦「私たちは殺していない」 沖縄「おでん東大」事件、店主には数千万円の資産 スマホで「完全犯罪」検索か

ことし8月、沖縄県那覇市安里の通称・栄町の老舗飲食店「おでん東大」の女性店主(当時58歳)が殺害され、店主の長女(34)と夫(34)が殺人容疑で逮捕された事件で、夫婦がそれぞれ「私たちは母親を殺していない」と容疑を否認していることが7日、分かった。県警特別捜査本部が明らかにした。夫婦は同日、那覇地方検察庁に送検された。
捜査関係者によると、夫婦は逮捕時の調べに対して「殺していない」と否認した上で、それ以外の受け答えにはほとんど応じなかったという。
店主はビルの2階の一室で首にコードのようなものが複数回巻かれた状態でうつぶせになって倒れているのが見つかった。
遺体や現場の状況から自殺を装って何者かに殺害された疑いがあり、事件当日店に出入りしていた夫婦のスマートフォンなどを押収して調べると、半年以上前から「完全犯罪」「証拠隠滅」などと計画的な犯行を示唆する検索履歴が残っていたという。
県警が現場付近の防犯カメラを調べるなどした結果、夫婦以外殺害に関与できる人物は確認されなかった。夫婦には乳児期の子どもがいるが事件前に第三者へ預けた形跡がないため、子どもも犯行現場にいた可能性が高いという。
店主には数千万円の資産があり、県警は夫妻がこの資産を得る狙いを持っていたとの見方を強めている。また、長濱さんに自殺する意思があったと見せかけ、周到に用意して犯行に及んだとみて詳しく調べている。