〝岸田増税〟に与党・閣内からも批判続々! 国債発行、景気回復による税収増を排除 高市早苗氏「総理の真意が理解出来ません」

岸田文雄首相は先週末、「防衛力強化」「防衛費増額」のため、増税方針を明確にした。政府与党では、財源として、法人税やたばこ税の増税や、東日本大震災後に設けた復興特別所得税など活用する方向で調整しているという。だが、国債発行や景気回復による税収増を排除した「岸田増税」に対し、与党や閣内からも批判・疑問が噴出している。岸田首相の視線は、国民よりも財務省を向いているのか。
「防衛力の中身を説明する前に増税というのは順番が違う」「円安、物価高の中で企業に賃上げをお願いしているときに、法人税増税との話が出てしまったら、賃上げムードも設備投資ムードも消える」
「ヒゲの隊長」こと自民党の佐藤正久元外務副大臣は11日のフジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」で、こう苦言を呈した。
岸田首相は10日の記者会見で、防衛力強化に向け、2027年度以降に必要となる毎年度約4兆円の追加財源のうち、1兆円強を税制措置で賄う方針を表明した。
国民の危機感を逆手に取ったようなやり口に、記者からも「7月の参院選の時点で、国民に問うべきではなかったか」と質問が飛んだ。
閣内からも批判・疑問が噴出した。
高市早苗経済安全保障担当相は10日、「企業が賃上げや投資をしたら、お金が回り、結果的に税収も増えます。再来年以降の防衛費財源なら、景況を見ながらじっくり考える時間はあります。賃上げマインドを冷やす発言を、このタイミングで発信された総理の真意が理解出来ません」とツイッターで発信した。
西村康稔経産相も同日、「今年の税収は過去最高68兆円。今後5年間は大胆な投資・賃上げに集中し、成長軌道に乗せて税収増につなげるべき時」「私自身増税には慎重な立場です。政府内でも主張しています」とツイートした。
夕刊フジが9日午後から10日朝に実施した緊急アンケート(回答数2046票)=別表=でも、「増税に絶対反対だ」「まず税収増や防衛国債の発行などを検討すべきだ」の合計は93・4%に達した。
現状をどうみるか。
上武大学の田中秀臣教授は「(防衛費増額の)財源を増税に求めることは、岸田政権が国民に約束した経済成長を否定するに等しい。財務省は、財政拡張派の反発も想定済みで、今回のように議論を紛糾させて『防衛費削減』という本末転倒を狙っているかもしれない。岸田首相は本筋である防衛力強化の議論と並行し、消費減税など経済成長政策を集約して、財務省に抵抗する姿勢をみせるべきだ」と語った。