東海道新幹線運転見合わせの裏で払い戻し制度悪用 特急券120枚所持していた「盗り鉄」逮捕

トラブルに便乗した悪質な犯行に鉄道ファンからも嘆きの声――。乗客が自動改札を出る際に取り忘れた特急券1枚を盗んだとして、愛知県警中村署は19日、窃盗の疑いで専門学校生の20代男を逮捕した。
東海道新幹線は前日の18日、架線の断線により、東京―新大阪間の全線で約4時間にわたり運転を見合わせた。多くの人が予定変更を余儀なくされ嘆いていた裏で意外な悪だくみが行われていた。
逮捕容疑はほかの者と共謀し、18日午後9時半ごろ、JR名古屋駅の改札機で新幹線の自由席特急券1枚(払戻金額2530円分)を盗んだ疑い。防犯カメラには改札付近をうろつく不審な男が写っており、駅員が110番した。男は逮捕時、特急券約120枚を所持しており、容疑を認めているという。一緒にいた少年2人にも事情を聴いている 。 JR東海では「特急・急行列車が、到着時刻より2時間以上遅れた場合には、特急・急行料金の全額をお返しします」と規定しており、乗客が改札を出る際、払い戻しできる特急券が改札機から出てくるようになっている。
同署は男がこの制度を悪用し、乗客が取り忘れた特急券を集め、窓口で払戻金を得ようとしたとみて調べている。
一方、遅延により特急料金が払い戻されることは意外と周知されていない。男が120枚もの特急券を持っていたのがその証拠だ。そのため、ネット上では「よくも考えたものだ」との声も上がっているが、ある鉄道ファンは「知らない人にはゴミにしか見えないでしょうけど、知ってる人には金券。ある程度、鉄道の知識を持っていたのでしょう」と指摘した。
ネット上では、車両の部品を盗む窃盗犯と絡めて「これも盗り鉄」と揶揄されており、前出の鉄道ファンは「純粋に鉄道が好きなだけの鉄道ファンが、また白い目で見られてしまいます」と嘆いた。