31日未明、山形県鶴岡市西目で土砂崩れが発生し、住宅や事務所など約10棟が巻き込まれ、倒壊した住宅に住む80歳代男性と70歳代女性の夫婦が行方不明になった。
崩落現場は山の斜面に沿った道路脇の集落で、2009年に土砂災害警戒区域に指定されていた。国土地理院の航空写真では1960年代は木々で覆われていたが、70年代には斜面を削って宅地造成している様子がうかがえる。県の担当者は造成の経緯などについて「調査中」としている。
山形地方気象台によると、鶴岡市の12月の降水量の合計(30日時点)は500・5ミリと、12月としての観測史上最大を記録。22~26日には大雪にも見舞われていた。ただ、土砂災害の危険度を示す「土壌雨量指数」は警報級には達しておらず、降水量と土砂崩れの関連性は不明という。
八木浩司・山形大名誉教授(応用地形学)は「現場の地質はマグマが地下で冷えて固まった岩で、風化してもろくなっていたとみられる」と指摘。「雪解け水の土壌浸透が集中豪雨のような効果を生み、限界点に達して一気に崩れたのではないか。浸透水が集中的に流れて地下に通り道ができる『パイピング現象』が起き、崩落の起点となった可能性もある」としている。