除雪中の死亡事故多発 今冬既に8人 北海道警などが注意呼びかけ

北海道内で今冬、除雪中の屋根からの転落や落雪による死亡事故が相次いでいる。今冬はまとまった降雪の後に気温が上昇する傾向があるといい、気温上昇で屋根からの落雪が発生しやすくなることから、道や道警は雪下ろし作業を複数人で行うなどして安全を確保するよう注意を呼びかけている。【金将来】
道警地域企画課によると、2017年度から21年度の冬季(11~3月)に起きた落雪事故や屋根の雪下ろし中の転落事故者数は計514人。21年度は過去5年で最多の死者数(24人)となったが、今冬の死者数は21年度の同時期(1人)を大きく上回り、9日時点で既に8人に上っている。死者8人のうち60~80代の高齢者が7人を占め、50代は1人だった。
砂川市では8日、男性(72)が自宅玄関前で倒れており、搬送先の病院で死亡が確認された。屋根にスコップがあったことなどから、滝川署は雪下ろし中に転落したとみて調べている。
一方、道内は10日、冬型の気圧配置となり、石狩管内や後志管内の日本海側を中心に大雪となった。札幌管区気象台によると、同日午前2時~午後2時までの12時間降雪量は、札幌市南区小金湯で49センチ、小樽市で44センチを記録。同気象台は札幌、小樽両市に大雪警報を出した。JR北海道は快速エアポート31本を含む列車96本を運休(午後7時40分現在)。小樽と余市を結ぶ後志自動車道が全線で通行止めになるなどの影響が出た。
ただ、11~13日の道内は冬型の気圧配置がゆるんで高気圧に覆われることから、気温が一気に上昇することが予想される。札幌市の予想最高気温は11日が4度、12日が5度、13日が9度で、3月中旬~4月上旬並みの暖かさとなる見込みだ。
道危機対策課の担当者は「雪が降った後、一気に気温が上昇すると、屋根が滑りやすくなり事故の原因となる。雪下ろし作業中は足元に十分に注意し、屋根の下を歩くことはなるべく避けてほしい」と話す。
道や道警は除雪作業時の事故防止策として、高所で作業する際はヘルメットを着用▽複数人で声をかけ合いながら作業▽靴やはしごには滑り止めをつける▽転落防止の命綱を使用▽連絡が取れるように携帯電話を持参――などを挙げている。道警地域企画課の兼平宜行管理官は「今年は屋根からの転落事故が特に多い。作業時は命綱や滑り止めの靴などを必ず用意し、無理のない範囲で作業を行ってほしい」と注意を呼びかけている。
屋根などで雪下ろしをする際の注意点
・高所で作業する際にはヘルメットを着用する
・複数人で声をかけ合いながら作業する
・靴やはしごには滑り止めをつける
・転落防止の命綱を使用し、安全帯等を装着して安全を確保する
・事故発生時に連絡が取れるように携帯電話を持って作業する
※道警などの資料を基に作成