110番「ビデオ通話」試験運用の2か月で622件…遭難者救出や不明高齢者発見など効果も

「110番の日」(1月10日)に合わせ、警察庁は全国の警察が昨年1~11月に受理した110番の状況を発表した。昨年10月に全国で試験運用を始めたビデオ通話は11月末までの2か月間で622件に上り、映像共有の効果も確認されたとして、今年4月から本格運用に移行する方針だ。
ビデオ通話は、スマートフォンなどで110番した市民が、警察から送られる専用のURLに接続してビデオ通話状態にし、現場の映像を共有する仕組み。スマホに保存されている画像データなども送信できる。
警察庁によると、622件のうち284件(45・7%)は行方不明者らの「保護・救護」だった。山岳遭難者から現地の映像を送ってもらい、場所を特定して救出したケースや、行方が分からなくなった高齢者の顔写真を通報者から受け取り、発見につなげた事例などがあったという。
ほかに、事故や駐車違反などの「交通関係」123件(19・8%)、不審者などの「各種情報」86件(13・8%)などの活用があった。
現場の警察官からは、通報者に操作方法を説明して理解してもらう難しさなどを指摘する声もあり、警察庁は今後、改善点がないか検討していくという。
昨年1~11月の110番全体の受理件数は、前年同期比8・4%増の850万2927件だった。緊急の対応が必要ない通報も163万501件(19・2%)あり、警察庁は相談ダイヤル「#9110」の利用も呼びかけている。