岸田総理は新型コロナの感染症法上の位置づけを季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げると20日に表明しました。
一方で医療現場ではますます厳しさが増しています。
コロナ第8波の感染拡大。終息はいったいいつに…。愛知県豊明市の藤田医科大学病院でも・・・
(藤田医科大学病院岩田充永副院長)「コロナ陽性者もそうだが、そうではない方の病床もかなり苦しい状態」
1350床のうち、45床を12月中旬までコロナ病床にしていましたが、その割合を増やし、現在は88床です。
藤田医科大学病院ではコロナ禍前の2020年の今頃、1350床が一杯の状態。
そこへきてコロナ対応が求められ、厳しい状況になったと振り返りますが、現在はさらに厳しさが増し、医療スタッフ総動員で対応していると言います。
故に、コロナ以外の患者の診療にも影響が出続けています。
また、日々の救急受け入れの要請件数はコロナ禍前のおよそ1.5倍に。スタッフの日常生活におけるコロナ感染も相次いでいるということです。
(藤田医科大学病院岩田充永副院長)「医療を提供できる力は落ちているところに(処置が)必要な人が増えているという点では非常に厳しい状況」
歯止めがかからない新型コロナウイルスの感染拡大。注目すべきは死者数です。
厚生労働省によりますと、21日に発表された全国の死者数は503人と過去最多に。しかし、オミクロン株はデルタ株に比べ重症化リスクが低いとされる中で、なぜ死者数が増えているのでしょうか?
(藤田医科大学病院岩田充永副院長)「感染者の重症化の割合が下がっても、感染者が増えれば当然死者は増える」
ただ、臨床の現場で見る患者の状態について、岩田副院長は…
(藤田医科大学病院岩田充永副院長)「99%の人はただの風邪で済むが、1%の人は感染で死亡のリスクにつながる」
では依然としてコロナがまん延する中で、私たちにはどんな対応が求められるのでしょうか?
(藤田医科大学病院岩田充永副院長)「重症化リスクがある人やその家族が、風邪症状だったら検査して、(迅速に)重症化予防の薬に繋がるという「自助」と、元気で社会活動を戻していこうという人が、リスクのある人に思いを馳せる「共助」。すごく難しいことが課せられている。これがウィズコロナ」
こうした中、政府は20日、新型コロナについて外出自粛要請などが可能な「2類相当」から、季節性インフルエンザと同じ「5類」にこの春にも引き下げる方針を確認。
19日、総理の元に面会に訪れたのは日本医師会の松本会長は、「5類」に移行した場合、医療費やワクチンの接種費用などを公費で負担する法的根拠がなくなるため、こうした支援の継続などを要望しました。
医療現場への影響は?藤田医科大学病院 岩田副院長に聞きました。
(藤田医科大学病院岩田充永副院長)「正直、医療機関としてはメリットもデメリットもない」
「5類」へ引き下げると、コロナ患者をどこの医療機関でも診察できるようになりますが、岩田副院長は「すでに大半の医療機関で診察を行っている状況なので、大きな変化はない」といいます。
さらに、政府は屋内でのマスク着用についても原則不要とする方向で調整。今後の感染状況を見て判断することになりますがこれについて街の人は?
(50代女性・外さない派)「やっぱりまだ不安なのでつけます」
(高校1年生・外さない派)「おじいちゃんおばあちゃんと一緒に住んでいるのでまだ抵抗がある」
(高校1年生・外さない派)「(コロナウィルスを)家族に持ち帰るのも怖いし、マスク生活に慣れたのもある」
私たちの取材では、現段階では屋内でマスクを外すことに抵抗のある人が多いという結果でした。その一方で…
(60代男性・外す派)「ようやく遅いくらいだと思います。息苦しいのと汗かきなので、どうしても熱気がこもってしまう」
さらに、こんな母親も…。
(9歳の子どもの母親)「できればどこでもマスクを取った生活のほうが、子どもにとっては言葉も増えるし、成長にもつながるから、コロナとか関係なければ、マスクは取った生活の方が良い。自分はつけたいですけれど」
この「マスク原則不要」について、藤田医科大学病院 岩田副院長にはある懸念が。
(藤田医科大学病院岩田充永副院長)「自分がもし感染していたら周りに広めたくないから、自分の周りには感染したらただの風邪では済まない人がいるから、マスクをして生活したいという方々が、無理やりマスクを引き剥がされるような雰囲気が作られることはよくない」