東京都狛江市駒井町3の住宅で住人の大塩衣与さん(90)の遺体が見つかった強盗殺人事件で、千葉県警が別の強盗傷害事件で逮捕した20代の男性自衛官の携帯電話に、大塩さん宅に強盗に入るという趣旨の記録が残されていたことが捜査関係者への取材で判明した。警視庁はこの情報を千葉県警から受けて大塩さん宅に駆けつけ、事件が発覚した。
捜査関係者によると、今月12日に千葉県大網白里市のリサイクルショップで起きた強盗傷害事件に関与したとして、千葉県警は同13日に犯行グループの1人である男性自衛官を逮捕。この自衛官の携帯電話を解析したところ、大塩さんの自宅住所と、そこに強盗に入るという趣旨の内容が記録されていた。
千葉県警は19日午後2時45分ごろ、警視庁調布署に「この家が強盗に狙われている」と情報提供した。同午後5時過ぎ、帰宅した大塩さんの孫と署員が住宅に入って確認したところ、地下1階の廊下で大塩さんが倒れているのを見つけた。
大塩さんの自宅はかなり物色された跡があり、捜査本部は複数犯の可能性が高いとみて調べている。
関東近県で強盗事件相次ぐ
関東地方では今月に入り、住宅や店舗を狙った強盗事件が相次いでいる。
民家への強盗は9日に川崎市宮前区▽10日に栃木県足利市▽12日にさいたま市西区▽14日に茨城県龍ケ崎市とつくば市――で発生。いずれも実行犯は2~3人とみられ、未明や早朝に窓ガラスを割って侵入していた。住民の手足を粘着テープで縛った上、顔などを殴ってけがをさせるなど荒っぽい手口が特徴だ。
各県警が捜査を続けているが、川崎市の事件を除く4事件については少なくとも同一グループによる犯行の可能性があるとみて調べている。
一方、12日夜に千葉県大網白里市で発生したリサイクルショップでの強盗傷害事件では、70代の男性店主が被害にあった。
千葉県警は翌13日、この事件に関与したとみられる容疑者1人を逮捕。容疑者の携帯電話からは、東京都狛江市で殺害された大塩衣与さん(90)宅に強盗に入る趣旨の記録が確認された。
警視庁は一連の強盗事件との関連を慎重に捜査している。
大網白里市で被害にあった男性は毎日新聞の取材に応じ、「男2人組がいきなり入ってきた。『金庫はどこだ』と言いながら3分ほど顔を殴られたり蹴られたりした」と振り返った。男性によると、事件当日の閉店30分前の午後6時半ごろ、「閉店時間を延ばしてほしい」と20代くらいの男の声で電話があったという。男性は「早く犯人が捕まってほしい」と話した。【鈴木拓也、木原真希、岩崎歩、長沼辰哉、長屋美乃里、渡辺佳奈子】