東京都狛江市の住宅で19日、住人の大塩衣与さん(90)が殺害された強盗殺人事件で、警視庁が事件当日に現場近くを走行していたレンタカーを翌日に足立区内で発見し、押収していたことが捜査関係者への取材でわかった。レンタカーは、中野区で先月起きた別事件で逮捕された男が使っていた。警視庁は同じグループが両事件に関与したとみて、逮捕した男の役割を調べている。
中野区の事件で逮捕されているのは、職業不詳の永田陸人容疑者(21)(金沢市末町)。
捜査関係者によると、狛江市の事件前日と当日、現場周辺の防犯カメラには2台の不審なレンタカーが映っていた。2台は都内と神奈川県内のレンタカー店で貸し出されたとみられる。
2台のうち1台は、事件後、大塩さん宅近くから東方向に走り去った後、数百メートル先のコインパーキングに乗り捨てられていた。警視庁は、強盗グループが残る1台に乗り換えて逃走したとみて捜査。翌日の20日午後、足立区内でこの車を発見し、押収した。
発見時に車の近くにいたのが永田容疑者で、警視庁は21日、先月5日に中野区上高田で現金約3000万円が奪われた事件に関与していたとして、強盗致傷容疑で逮捕した。
車内から見つかったスマートフォンでは、狛江市の事件前、SNSで「狛江市」という地名や時間などがやり取りされ、「欠員が出たら連絡する」とのメッセージも残されていた。強盗の打ち合わせだった可能性がある。永田容疑者はこのレンタカーを使っていたことを認める一方、「スマホは自分の物ではない」などと供述したという。
中野区の事件には計7人が関与した疑いがあり、永田容疑者のほか住所不定、無職の和野正弘被告(34)も同容疑で逮捕、起訴されている。グループはSNSなどで実行役を募り事件ごとにメンバーを入れ替えていたとみられ、警視庁は中野区の事件に関与したメンバーの一部が狛江市の事件にも関わった可能性があるとみて捜査している。
関東6都県では強盗や窃盗が相次いでおり、都内ではほかに渋谷区神南の貴金属店で先月16日、ネックレスなど29点(約270万円相当)が持ち去られる事件があった。この事件の実行役とされる19歳の男3人は近県の複数の事件に関与した疑いがあるという。