通常国会が始まり、自民党の各派閥による昨年7月の参院選初当選組の争奪戦が再燃している。各派閥がしのぎを削るのは、所属する国会議員の数が党内の影響力に直結するためだ。
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26日に開かれた今年初の茂木派の例会で、会長の茂木幹事長が山本佐知子参院議員(三重選挙区)をこう紹介すると、出席者から拍手がわき起こった。山本氏は昨年7月の参院選で初当選した直後から茂木氏の勧誘を受けており、今月16日に入会していた。
この日は麻生派の例会でも、初当選組の広瀬めぐみ参院議員(岩手選挙区)と、議員辞職に伴って今月17日に繰り上げ当選した瀬戸隆一衆院議員(比例四国)が初めて出席し、派閥メンバーにお披露目された。
昨年7月の参院選後、茂木派は5人、麻生派は6人がそれぞれ新たに入会し、両派は計54人と、並んで党内第2派閥となっている。
派閥の勢力は、 領袖 (りょうしゅう)の党内での発信力や存在感を左右し、内閣改造での閣僚起用数などにも影響する。来年には総裁選も控えており、各派閥の活動は活発化している。この時期に入会が相次ぐのは、参院選初当選後すぐに派閥に入った議員もいるが、地元支援者などの意見を聞くため、一定期間を置くケースも多いためだ。茂木派幹部は「平時から勢力を拡大しておくことは大事だ。今後も積極的に新人を勧誘したい」と語る。
岸田派と二階派も、43人と第4派閥で勢力が伯仲している。昨年の参院選からの新入会は両派ともに2人と、上位派閥に比べると少なめだ。岸田派内では参院選後、「総裁派閥」として、新人勧誘に力を入れたが、勢力拡大は思うように進んでいない。派閥中堅は、「他派閥に比べて会長の押しが弱いのだろう。『お公家集団』と言われる通りだ」と語る。
会長の岸田首相は、この日の派閥例会を欠席した。首相の派閥会長兼務を巡っては、菅前首相が苦言を呈しており、「党内の目線を意識したのではないか」との声も出ている。