水戸京成百貨店が3億円不正受給 コロナ助成金「取締役が主導」

水戸市の老舗デパート「水戸京成百貨店」は31日、新型コロナウイルス対策の雇用調整助成金など計約3億687万円を不正受給していたと発表した。取締役の総務部長が主導していたと説明している。
発表によると、同百貨店は2020年4月~22年8月、コロナ禍で従業員の出勤日数を減らしたとして雇調金など計約10億7383万円を受給したが、延べ2万3956日について実際は出勤した従業員が「休んだ」と虚偽申請した。
元従業員の通報を受けた茨城労働局が22年11月に査察を行った後、親会社の京成電鉄などの調査で総務部長が黒字を確保するため不正に及んだと結論付けた。総務部長は他の経営陣からの指示だったとしたが、調査では裏付けられなかったという。同百貨店は受給総額にペナルティーを加えた計約13億4500万円を国に返還する。【宮崎隆】