東京都狛江市の住宅で住人の大塩衣与さん(90)が殺害された強盗殺人事件で、警視庁が押収したレンタカーから見つかったスマートフォンに、「キム」を名乗る人物から事件のあった1月19日の前日に「明日案件があります。狛江2時です」などのメッセージが送られていたことが捜査関係者への取材で判明した。「地下ね」というメッセージも残されていた。大塩さんは自宅の地下1階で発見されており、警視庁は、キムが実行役に指示していた可能性があるとみて事件との関連を調べている。
スマホは事件に使われたとみられるレンタカーから見つかった。このレンタカーは1月20日に東京都足立区内で発見され、そばには中野区で昨年12月に起きた強盗傷害事件に関与したとして逮捕された永田陸人容疑者(21)がいた。永田容疑者はスマホについて「自分のものではない」と話しているという。
捜査関係者によると、このスマホには、秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」上で「キム・ヨンジュン」と名乗る人物から「老人とか関係なく殴ることはできるか」「格闘技の経験ありますか」などのメッセージもあったという。スマホの解析でこれまでに、キムから大塩さん宅の住所が送られていたことも分かっている。【鈴木拓也、木原真希、岩崎歩】