全国で相次ぐ強盗事件で、広島県警が2022年12月に広島市西区で起きた強盗殺人未遂事件に関わった疑いがあるとみている8人のうち未逮捕の4人は、いずれも関東で起きた別の強盗事件に関わったとして警察当局に逮捕されていることが捜査関係者の話で分かった。県警は4日までに、広島事件で逮捕した4人を関東地方から広島に移送。関東と同一のグループが広島で事件を起こしたとの見方を強めており、今後、8人の役割分担や指示役の存在などを追及する方針だ。
捜査関係者によると、広島市西区の事件に関わったとみられる未逮捕の4人は、東京都中野区の住宅で同年12月5日、現金約3000万円が奪われたり、同年10月に同稲城市の住宅で現金約3500万円が奪われたりした事件などに関わったとして、警察に逮捕されたという。
広島市西区の事件は中野区の事件の16日後に発生。時計店兼住宅に複数人が押し入り、男性社長(49)が縛られた上で殴られ意識不明になり、両親が2週間のけがをした。現金250万円や高級腕時計など計約2160万円相当が奪われた。奪われた腕時計とネックレスの一部は広島県外の買い取り業者で見つかった。
広島県警は3日、事件に関与したとしていずれも職業不詳で、埼玉県朝霞市、栗原翔(27)▽住居不詳、加藤臣吾(24)▽同県越谷市、宇佐美巴悠(ともちか)(21)▽神奈川県海老名市の少年(18)――の4容疑者を強盗殺人未遂などの疑いで逮捕。他に4人が実行役として関わったとみていることを明らかにしていた。広島県警は警視庁などとの共同捜査で、事件の全容解明を目指す方針。【根本佳奈、安徳祐】