NASA長官「宇宙探査は黄金時代」 名古屋大付属中高を訪問

来日中の米航空宇宙局(NASA)のビル・ネルソン長官が9日、名古屋大付属中高(名古屋市千種区)を訪問した。米国が主導し、日本も参加する有人月面探査計画「アルテミス計画」や火星開発などに触れ、オンラインも含め参加した約400人の生徒に「宇宙探査は今始まったばかりでワクワクする黄金時代だ」と語った。
日米両政府は1月、宇宙分野に関する連携を円滑にする「日米宇宙協力枠組み協定」を締結。ネルソン長官は関係強化の一環で来日し、6日には岸田文雄首相と会談した。今回の学校訪問は、愛知県が日本の航空宇宙産業の先進地であり、名古屋大の杉山直学長がラーム・エマニュエル駐日米大使と交流がある関係で実現した。
ネルソン長官はスペースシャトルで宇宙飛行した経験もあり、「地球上では政治的分断がさまざまな問題の原因となっているが、人類を敵、味方に分断するものは宇宙からは見えない。地球を大切に守ることが宇宙計画の一部」と語った。
また、宇宙飛行士を目指す生徒に「健康に気を使ってほしい。宇宙飛行士は体力が第一」とアドバイス。生徒と一緒に腕立て伏せをして会場を沸かせた。
高校2年の足立心愛(ここあ)さん(17)は「話が面白く一つ一つに重みがあった。『宇宙から見ると地球には分断はない』との言葉を心に刻み、気候変動問題を解決するという夢に向かいたい」と話した。【川瀬慎一朗】