番組で事実誤認、テレ東が宮城知事に謝罪…水道事業の運営委託巡り「誇張した表現」

宮城県の水道事業を取り上げたテレビ東京制作の番組に事実誤認があるとして、放送倫理・番組向上機構(BPO)に申し立てをしていた村井嘉浩知事は13日の記者会見で、同社から謝罪を受けたことを明らかにした。同社は番組ホームページで「誇張した表現をしたことにより、宮城県にご迷惑をおかけしたことをおわびします」と謝罪文を掲載した。
番組は「ウソかホントかわからない やりすぎ都市伝説2022秋」。上下水道と工業用水道の運営を民間委託する県の事業を取り上げ、テレビ東京で昨年9月、県内では今年1月に放送された。
県の申立書によると、番組内で「運営株の過半数を海外企業が取得して管理している」と紹介。県はそうした事実はないとし、「誤った情報や根拠のないうわさ話を発信し、県民に過度な動揺や不安を与えるようなことは、表現上の配慮を欠く」と指摘していた。
村井知事は、8日に県庁でテレビ東京幹部から謝罪を受け、次回の放送でおわびと訂正をすることなどの申し出があったことを明かし、「おわびに来られたので、これ以上、厳しいことを言う必要はない」と話した。BPOへの申し立ては取り下げないという。