愛知・江南市で「歩きスマホ」禁止条例可決へ…「道路」「駅前広場」「公園」を例示、罰則なし

歩きながらスマートフォンを操作する「歩きスマホ」を、愛知県江南市内の道路や駅前広場などで禁止する条例案が17日、同市議会本会議で可決される見通しとなった。市議会の全会派で議員提案する予定。罰則はないが、条例に基づいて違反者にスマホ操作をやめるよう、注意することができるようになるという。
条例案によると、施行は4月1日。県内では安城市が罰則なしのまちづくり条例で、歩行中のスマホ操作をしないことをマナーとして求めている。江南市で歩きスマホに限定した条例が成立すれば県内初という。
歩きスマホを禁止するのは公共の場所で、「道路」「駅前広場」「公園」を例示。このような場所では、通行の妨げにならない所で立ち止まり、操作するように求める。スマホには、携帯電話のほか、地図や電子書籍などを閲覧できるタブレット端末も含める。
歩きスマホは全国的に問題となっている。東京消防庁によると、2021年までの5年間で歩行中のスマホ操作や通話が原因でけがを負い、救急搬送された人は東京都内で152人に上る。江南市の駅前では、歩きスマホの人が視覚障害者と接触し、障害者が手に持っていたつえを折るなどのトラブルもあった。
同種の問題を防ぐためには、条例が必要という声が議員側から上がり、昨年から準備を進めていた。