沖縄県の米軍キャンプ瑞慶覧のゲートで2月14日午前、警備業務に当たる日本人の男性基地従業員が携行していた拳銃が暴発していたことが分かった。けが人はいない。暴発した詳しい経緯は不明で、米軍や沖縄防衛局が事実関係を確認している。全駐労は、日本人警備員の拳銃携帯をやめさせるよう訴えている。(社会部・矢野悠希、政経部・大城大輔)
全駐労マリン支部によると、暴発があったのは北中城村の基地司令部近くのゲート。その日の午後、組合の会合で報告された。
暴発した際に拳銃がどのように扱われていたかは分かっていないが、通常は太ももの位置に固定されている。
どのように暴発したかも不明。ただ、現場のゲートは交通量が多い道路に面しており、大惨事につながった可能性もある。
在沖米海兵隊は本紙の取材に対し「日本人基地従業員が関わる銃器の事件を把握している。現在調査している」と答えるにとどめた。
基地内では、日米地位協定に基づき、米軍が必要と判断する場合に「警護のために必要な措置」として日本人警備員に拳銃を携行させることが認められている。
一方、基地外では認められていない。
全駐労はこれまで、拳銃の強奪目的で危害が加えられる恐れがあるなどとして、日本人警備員の拳銃携行をやめさせるよう一貫して求めてきた。
沖縄地区本部の與那覇栄蔵委員長は「われわれは拳銃携行の廃止を求める立場だ。事実関係の特定を急ぎ、警備員が不安を抱えていないかも確認する。その上で対応を検討したい」と話した。
ある基地従業員は「原因不明のまま拳銃の携行が続けられており、管理の在り方が疑問だ」と不安を打ち明けた。