昭和41年に静岡県の一家4人が殺害された事件で死刑が確定し、平成26年に静岡地裁の再審開始決定を受けて釈放された袴田巌さん(87)の再審開始を認めた今月13日の東京高裁の決定について、東京高検は20日、最高裁に不服を申し立てる特別抗告を断念したと発表した。
東京高検の山元裕史次席検事は「高裁の決定には承服しがたい点があるものの、法の規定する特別抗告の申し立て事由があるとの判断に至らなかった」とコメントした。
高検が特別抗告を断念したことで、地裁で袴田さんの再審公判が開かれることが確定した。無罪が言い渡される公算が大きい。