袴田巌さん、集会に姿見せてあいさつ 再審開始確定を支援者に報告

1966年に静岡市(旧静岡県清水市)で一家4人が殺害された強盗殺人事件で死刑が確定し、検察側の特別抗告断念で再審開始が確定した袴田巌さん(87)が21日、静岡市で開かれた弁護団の報告集会に姿を見せた。笑顔の姉秀子さん(90)とともに、集まった支援者ら約130人からの祝福に応えた。
袴田さんは死刑囚として長期間拘禁された影響が残り、普段は弁護団の集会に姿を見せないが、この日はマイクを握り「よろしくお願いいたします」などと発言した。袴田さんは今後、最初に死刑判決を受けた静岡地裁で裁判がやり直され無罪となる公算が大きい状況だが、秀子さんは「裁判は半年から1年はかかると思う。これからが正念場だと思っているので、支援をお願いしたい」と呼びかけた。【二村祐士朗】