沖縄県の宮古島付近で10人が搭乗した陸上自衛隊の多用途ヘリコプター「UH60JA」が消息を絶った事故で、捜索に当たる海上自衛隊トップの酒井良海上幕僚長は11日の会見で、捜索海域にはサンゴ礁が広がり、「ソナー(水中音波探知機)を使った海底探索でサンゴと機体の見分けが付かない」と明らかにした。自衛隊は水中カメラを備えた無人潜水機を投入。捜索範囲を海中に広げているが、海底の地形が複雑なこともあり、難航している。
防衛省によると、自衛隊の航空機6機、艦艇3隻が捜索。海上保安庁も巡視船や航空機で対応している。
酒井氏は、砂地の海底であれば機体主要部の探知は容易だが、サンゴ礁がある捜索海域は海底に凹凸があり、サンゴと機体を見分けるのが難しいと指摘。「潮の流れが速く、変わることも現場のオペレーションを複雑にしている要因の一つだ」と述べた。
一方、インターネット上で今回の事故と中国との関連を疑う根拠のない臆測が飛び交っていることについて、防衛省の青木健至報道官は11日の会見で、「関連するような中国軍の動向は確認していない」と強調した。事故当日の6日には、中国海軍の情報収集艦やフリゲート艦が沖縄付近を航行しているものの、いずれも6日未明に確認されており、「事故発生の時間(6日午後3時56分)と大きく異なっている」と述べた。
海上保安庁関係者によると、捜索海域は伊良部島の岸から数百メートル~数キロほど離れると水深が100~200メートルと一気に深くなる崖のような海底地形。ヘリが消息を絶った海域は水深100メートルほどとみられている。