カンボジアを拠点とする特殊詐欺グループの日本人が逮捕された事件で、グループはIP電話を悪用し、東京と大阪の市外局番「03」と「06」で始まる電話番号に設定し、詐欺電話をかけていたことが捜査関係者への取材で判明した。警視庁は、日本国内の固定電話から発信されたように見せかけた上で、国内の大手企業などを装い被害者を信用させたとみて調べている。
警視庁は11日に詐欺容疑で、住所・職業不詳の岡本大樹(ひろき)容疑者(38)ら25~55歳の19人を逮捕している。19人は今年1月、東京都内の60代女性から約25万円相当の電子マネーをだまし取った疑いがある。大半は、詐欺電話の「かけ子」だったとみられる。
グループはカンボジアから日本の高齢者らにうその内容の電話をかけ、電子マネーや現金の詐取を繰り返していたとされる。2022年4月以降、約75件の事件に関与したとみられる。
捜査関係者によると、19人が拠点としていた現地ホテルで押収したスマートフォン64台の一部に、スマホでもIP電話が使えるアプリがインストールされていた。このIP電話機能を使うことで、スマホからも「03」や「06」から始まる電話番号で発信できるようになり、さらに「NTTドコモ」や「日本データ協会」などを名乗って被害者に電話をかけていたという。【林田奈々、遠藤龍】